ふるさと納税はワンストップ特例と確定申告のどちらがよい?違いと注意点
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ふるさと納税の控除を受ける方法には、ワンストップ特例と確定申告があります。
どちらを利用しても、控除上限額の範囲内で必要な手続きを行えば、基本的な自己負担額は2,000円です。
ただし、利用できる人や手続き方法、控除が反映される場所には違いがあります。
ワンストップ特例とは
ワンストップ特例は、一定の条件を満たす人が、確定申告をせずにふるさと納税の控除を受けられる制度です。
主な条件は次のとおりです。
- もともと確定申告をする必要がない
- 1年間の寄附先が5団体以内
- 寄附先の自治体ごとに申請を行っている
ここで注意したいのが、「5回以内」ではなく「5団体以内」という点です。
同じ自治体に3回寄附しても、寄附先は1団体です。一方、6つの異なる自治体に1回ずつ寄附すると、ワンストップ特例は利用できません。
確定申告が必要になる人
次のような人は、原則として確定申告でふるさと納税を申告します。
- 6団体以上の自治体に寄附した
- 自営業やフリーランスである
- 給与収入が一定額を超えている
- 複数の勤務先から給与を受け取っている
- 副業所得などを申告する
- 医療費控除を受ける
- 住宅ローン控除を初めて受ける
- 災害や盗難による雑損控除を受ける
もともと確定申告をする人は、寄附先が5団体以内であっても、ワンストップ特例ではなく確定申告にふるさと納税を含めます。
控除される場所が異なる
ワンストップ特例と確定申告では、控除の合計額だけでなく、控除される税金が異なります。
ワンストップ特例
ワンストップ特例では、所得税からの還付はありません。
所得税相当分も含めて、翌年度の住民税からまとめて控除されます。
確定申告
確定申告では、控除が次の2つに分かれます。
- 所得税の所得控除
- 翌年度の住民税の税額控除
確定申告をしたあと、所得税の還付が発生することがあります。残りは翌年度の住民税に反映されます。
そのため、住民税決定通知書に記載された控除額だけを見ると、ワンストップ特例より少なく見えることがあります。
どちらを選んでも自己負担額は変わらない?
上限額を超えておらず、正しく手続きできていれば、どちらを選んでも自己負担額は原則2,000円です。
ワンストップ特例のほうが得、確定申告のほうが得というわけではありません。
違いは、控除を受けるための手続きと、控除が反映される場所です。
ただし、確定申告の内容や所得税額によっては、所得税で控除しきれない部分が出ることがあります。また、住宅ローン控除など、ほかの控除との関係で計算が分かりにくくなるケースもあります。
ワンストップ特例の申請後に確定申告するとどうなる?
ここは特に間違えやすいポイントです。
ワンストップ特例を申請したあとに確定申告をすると、申請済みのワンストップ特例はすべて無効になります。
たとえば、4自治体にワンストップ特例を申請したあと、医療費控除のために確定申告をすることになったとします。
この場合、医療費控除だけを申告するのではなく、4自治体への寄附もすべて確定申告に含めなければなりません。
「ワンストップ特例を申請済みだから、ふるさと納税は記載しなくてよい」という扱いにはなりません。
確定申告では住民税欄にも注意する
確定申告書には、所得税を計算する欄だけでなく、「住民税に関する事項」があります。
ふるさと納税について確定申告をする場合は、確定申告書第二表の寄附金に関する欄に加えて、住民税に関する欄にも必要事項を記載します。
住民税欄への記載が不足していると、住民税の控除に反映されない場合があります。
国税庁の確定申告書等作成コーナーを利用する場合は、画面の案内に沿って入力し、入力後の内容も確認しましょう。
ワンストップ特例が向いている人
次のような人は、ワンストップ特例を利用しやすいでしょう。
- 会社員で年末調整が完了している
- ほかに確定申告をする予定がない
- 寄附先が5団体以内
- 確定申告の手間を省きたい
ただし、年の途中では確定申告をする予定がなくても、あとから医療費控除などを申告することになる場合があります。
その場合は、ふるさと納税も確定申告に含めることを忘れないようにしましょう。
確定申告が向いている人
次のような人は、最初から確定申告で手続きしたほうが分かりやすいことがあります。
- もともと確定申告が必要
- 多くの自治体に寄附したい
- 医療費控除を申告する予定がある
- 住宅ローン控除の初年度である
- ワンストップ特例の申請期限に間に合わなかった
国税庁が指定した事業者のポータルサイトを利用している場合、年間の寄附額をまとめた「寄附金控除に関する証明書」を確定申告に利用できることがあります。マイナポータル連携に対応していれば、データを確定申告書に反映させることも可能です。
控除の確認方法も異なる
ワンストップ特例を利用した場合は、翌年度の住民税決定通知書を確認します。
確定申告をした場合は、次の両方を確認します。
- 所得税の還付や税額の変化
- 住民税決定通知書の税額控除
「寄附額から2,000円を引いた金額が、住民税決定通知書に書かれていない」という場合でも、所得税で控除されている可能性があります。
まとめ
ワンストップ特例は、確定申告が不要で寄附先が5団体以内の人が利用できる制度です。
確定申告では、ふるさと納税の控除が所得税と住民税に分かれます。ワンストップ特例では、所得税相当分も含めて住民税から控除されます。
どちらを利用しても、上限内で正しく手続きできていれば自己負担額は原則2,000円です。
ただし、ワンストップ特例の申請後に確定申告をすると特例は無効になります。申請済みの寄附も含め、すべて確定申告に記載しましょう。